仕事・転職

コンサルへの就職・転職はデメリットが多い?メリットは?しんどいだけ?

コンサルティングファームに転職を考えているのですが、どう思いますか?
コンサルに行くのは美人のメンヘラと付き合うようなものだ。やめときな。
意味がわからないのでロジカルに説明してください。

こんにちは。アフロです。

私は、「事業会社、コンサルティングファーム、起業」の3つ全てを経験しているため、就活生や転職活動中の方から、コンサル就職・転職に関する質問や相談をよく受けます。

なぜ、このような質問や相談が多いというと、コンサルの存在自体は今ではよく知られているものの、具体的な仕事のイメージがつきにくいからでしょう。

そして、コンサル出身で活躍している方は多くいますが、DeNAの南場さんのように、

「コンサルタントの仕事と実際のビジネスは全然別物だ」

と発言する方もいるため、みなさんこう思われるのです。

「コンサルの仕事はしんどいだけでもうオワコンなのか」

「それともまだまだ魅力的なキャリアステップなのか」

「ぶっちゃけどっちなの?」

ちなみに私は、コンサルはキャリアの1ステップとしてはとても良いものの、ずっといるのは微妙だと思っています。

理由は、事業会社、コンサルティングファーム、起業の3つの経験を踏まえると、

「コンサルは短期的に働くメリットは多い」

「長期的に働くメリットは少ない」

「デメリットは色々と多い」

と感じるからです。

そこで、今日はコンサルキャリアのデメリットと、やや否定派の私ですら今でも感じるメリットを、具体的にお伝えします。

そして、コンサルに就職・転職すべきかどうかをお答えします。

※この記事の感想をご自身のブログで書いてくれた方は、私のTwitterアカウントで拡散させて頂きます。TwitterのDMでご連絡ください。

ABOUT ME
アフロ
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マーケティング領域のインフルエンサー / フォロワー数6300人 / 起業&事業売却 / WEBコンサルティング会社、介護会社、オンラインサロンを運営 / 3児の父

自分のブランド資産が蓄積されない

コンサル,発信

コンサルで働く一番のデメリットは、自分の仕事(案件)の内容をインターネットやSNSで発信できないことです。

事業会社であれば、自分の仕事内容を発信することが可能な場合が多いです。

採用や広報のために会社がそういう機会を用意してくれることもあれば、自分でSNSやブログを使って発信することもできます。

特にWEB業界、メディア業界、toCのビジネスの会社は、そういう機会が多いです。

「自分がどんな仕事をしているか」

「どのような実績をあげたか」

「どんな能力を持っているか」

自分の仕事について継続的に発信していると、上記の情報が自然と周囲に伝わり、自分のブランドが形成され、様々な機会を呼びます。

具体的にいうと、例えば仕事の依頼や転職のオファーが直接来るようになります。

また、営業や転職活動において、相手が自分のことを知っていて話がスムーズに進むこともあります。

私の場合だと、

  • Googleのセミナーでの登壇
  • 実名のSNSアカウントでの発信(フォロワー4500人)
  • 成功事例がGoogle Japanの公式ブログに掲載
  • 各種メディアでの露出

といったことがブランド資産となり、キャリアやビジネスにおいて非常に大きな武器になっています。

しかし、コンサルティングファームや広告代理店は、上場企業や大手企業がクライアントの大半を占めており、きちんと秘密保持契約を結びます。

そのため、具体的な仕事の内容をインターネットや公の場で一切発信できません。

ビジネスマンとして、個人のブランド資産を築くことができないのです。

「ネット社会×個人の時代」において、仕事の内容や実績を発信できないのは、とても損なのです。

意思決定のエビデンス作りが仕事の中心

コンサル,資料

たしかに自分のブランド資産を蓄積するのは難しいとはいえ、経営者に経営や戦略に関する助言をする「コンサルティング」という仕事はすごく価値のある仕事です。

将来自分で起業・独立する上でも、事業会社の経営層を目指す上でも、役に立つ経験やスキルが得られる仕事のように思えます。

ただ、先ほども述べたように、いわゆる外資系や日系大手のコンサルティングファームでは、大企業や上場企業が中心です。

これらの企業の大半は、意思決定までのプロセスに膨大な時間が費やされます。

調査や資料作りに時間をかけ、大勢の人が出席する長時間の会議が数多く開かれます。

トップの独断では無くデータに基づいたものだと言うための、「エビデンス作り」と「社内の合意形成」に膨大な時間とエネルギーが費やされます。

特に、創業者ではなくサラリーマン経営者が経営している会社は、この傾向が強いです。

そして、そのためにコンサルが使われるケースが非常に多いのです。

その結果、ほとんどのコンサルは、戦略を考えたり経営者と議論したりするよりも、データ分析や資料作成に多くの時間を割いています。

「経営の支援」といった本来のコンサルティング仕事から離れた業務が増えて、いわゆる「高級文房具」に成り下がってしまうのです。

そのため、将来自分で起業・独立する上でも、事業会社の経営層を目指す上でも、役に立つ経験やスキルが得られないのです。

「稼ぐ力」が身につかない

コンサル,給料

コンサルティングファームは、確かにプロフェッショナルとしてのマインドが高く、ビジネスの基礎スキルは他の業界に比べて圧倒的に身につきます。

具体的には、

  • ロジカルシンキング
  • データ分析
  • Excel・PowerPoint
  • モデリング
  • プレゼンテーション
  • 財務・会計
  • マーケティングのフレームワーク

などのスキルが中心になります。

たしかに、これらのスキルはホワイトカラーであればどの業界でも必要とされることが多いです。

私も、コンサルで得たスキルは、サラリーマンとして非常に役に立っています。

ただ、疑問に思うのは、上記のスキルは大企業の会社員として働く上では大切ですが、そもそもコンサルに就職する人は、

「起業や独立をしたい」

「いつか自分でビジネスを作りたい」

という人が多いということです。

そのために必要なのは、「稼ぐ力」、つまり「商品を作る力」「売る力」のはずです。

コンサルタントの人たちがデータ分析や資料作成に時間を注いでいる間に、事業会社の新規事業担当者は新しいサービスやプロダクトの企画に日々頭を悩ませています。

マーケティング担当者は、成約率・利用頻度・課金額を上げるための仕組みづくりやデザインにエネルギーを注いでいます。

営業マンは、「飛び込み営業」や「テレアポ」に取り組み、どうすればアポイントをとれるか日々考えています。

そして、経営者の心を掴むためのコミュニケーション、顧客のニーズを把握するためのヒアリング、そして提案作成とクロージングにいそしんでいるわけです。

こうした経験を日々積んでいるビジネスマンとコンサルタントでは、「稼ぐ力」に大きな差がつきます。

私はリクルートとコンサルの両方を経験しているからわかるのですが、リクルートで出会った人たちの方が起業している割合が全然多いです。

そして、成功確率も高いです。

それは、コンサルよりもリクルートのような事業会社の方が、稼ぐ力が圧倒的に身につくからです。

多くのコンサルタントは、目指すキャリア(起業・独立・ビジネス立ち上げ)と身につくスキル(データ分析・資料作成・ロジカルシンキング)がずれているのです。

マネジメントスキルが身につかない

コンサル,マネジメント

じゃあ、独立や起業はさておき、

「経営に必要なスキルは身につくのか」

「事業会社の経営層や管理職への転職にはつながるのか」

という点ではコンサルはどうなのでしょうか。

私はこの点でも厳しいなと思っています。

なぜかというと、「ビジョン、バランスと柔軟性、違う人種と付き合う力」の3つが経営やマネジメントでは重要だからです。

経営やマネジメントではビジョンが大事

ビジネスにおける組織運営はいろんなことがあります。

クライアントからクレームを言われたり、社内で反発にあったり、何が正しいのかわからなくなる場合がよくあります。

そんな時に指針になるのがビジョンです。

ビジョンとは、「どんな人たちのために、どうやって貢献するのか」という、自分たちが目指すビジネスのあり方です。

例えば、私が今働いている会社では

「革新的な取り組みを続けることで、消費者に最高の体験を提供しよう」

というビジョンがあり、経営者がいつも口酸っぱく言っています。

これが、板挟みにあったり判断に迷ったりした時の指針としてすごく役に立っていますし、組織やメンバーが足並みをそろえることにもつながっています。

ただ、コンサルでは数字とファクトで話す癖がついているので(これはこれで超大切)、こういう抽象的なキレイごとを発信することに不慣れです。

そのため、ビジョンを示して組織を導くことが苦手なのです。

バランスと柔軟性

また、実際のビジネスでは会社やチームが置かれてる局面によって、前提条件が変わり、本当に大事なことは次々と変わっていくわけです。

  • 短期の売上と長期の利益
  • 本社の意向と現場の状況
  • 社内の負荷と顧客の満足

こういったトレードオフの問題において、どちらが大切なのか常に悩まされます。

例えば、私が今働いている外資系企業では、日本独自のECから便利なグローバル共通のECプラットフォームに移行するように本社からプレッシャーをかけられる一方で、日本の社長から「今年の数字がやばいからECでカバーしてくれ」と言われていました。

本来ならば早く移行した方がいいのですが、移行すると一時的に売上が落ち、日本の業績は目標未達となります。

そうなると、自分だけでなく日本支社全員のボーナスが大きく下がるわけです。(社長がクビになることもありえます)

結果としては、社長と相談して他チームの予算を削ってECの広告費を増やし、売上を伸ばして業績達成の見通しを立ててから、システムの移行準備に入りました。

一時的に短期の売上重視の路線をとり、その後に長期の利益を見据えて動くように切り替えたわけです。

このように、ビジョンによって目指す方向は決まっていても、実際は複数の正解を行ったり来たりしてバランスをとりながら目標を達成するのが、経営者やマネージャーの仕事です。

ここが、ロジカルに1つの正解を導き出すことが求められるコンサルティングの仕事と、実際の経営やマネジメントの違いだと感じます。

異なる人種への理解

普通の会社であれば、様々な職種の人がいて、様々な組織が設けられています。

例えばWEB系の会社なら、企画、エンジニア、デザイナー、営業といったように様々な職種の人たちがいたり、組織が設けられていたりするわけです。

同じ会社でも、職種や組織によって仕事の進め方やカルチャーがまったく異なります。

その中で、仕事がうまくいくようにするために、異なる職種や組織のことを理解し、仕組みを整えたり社内を調整するのも、事業会社の経営者やマネージャーの仕事です。

しかし、コンサルティングファームは、バックオフィス部門を除くと全員がコンサルタントです。

全員が同じ職能・職種なので、仕事の進め方・マインドセット・スキルが非常に似ています。そういう意味では、マネジメントやコミュニケーションが非常に楽なんです。

そのため、コンサルタントが事業会社の管理職に転職すると、うまくいかないことが多いのです。

実はそれほど給料が高くはない

コンサル,給料

コンサルタントというと高収入のイメージがありますが、実は世間で認識されているほど給料は高くありません。

コンサルティング業界の中で最も給料が高い外資系戦略コンサルティングファームの給与テーブルは、以下の通りになっています。

  • アナリスト:500-700万円
  • アソシエイト、コンサルタント:800-1300万円
  • マネージャー:1,200-1,800万円
  • シニアマネージャー・プリンシパル:1,600-2,500万円
  • パートナー:2,500万円〜(成果報酬の色合いが強い)

シニアマネージャー以上に出世できるのは、ごく一部の人だけです。

そのため、外資系の戦略コンサルタントは3〜5年働いても、年収は1000万円〜1500万円程度に留まります。(日系だとこれよりも2割〜3割低くなります)

決して低くはないですが、年収1200万円でも税金と社会保険料を差し引くと、手取り額は約880万円月収は約73万円になります。

外資系投資銀行に比べると見劣りしますし、終身雇用が保証されている上に確実に年収2000万円に到達する総合商社の方が、生涯年収やワークライフバランスでは大きく上回ります。

また、コンサルはハードな仕事なので、少しでも体力と時間の消耗を抑えるために、家賃の高いオフィスエリア付近に住みます。

さらに、疲れていると細かい金額の上下を気にするのが嫌になり、つい支出が増えてしまいます。

裕福ではありますが、決して潤沢な起業資金が貯まるような収入や生活ではありません。

個人の事業資産を作る時間がない

コンサル,時間

起業や独立に必要なものでいうなら、資金だけでなく事業資産を作る時間も足りません。

最もリスクが少ない起業方法は、「まずは副業で始めて成功したら起業する」というアプローチです。

ただ、コンサルタントの仕事はとにかく労働時間が長くてハードなので、副業で個人の事業資産を作る時間が一切ありません。

ファームにまだいる友人に聞くと、昔に比べると今は改善されて、以前のような徹夜続きはなくなったようですが、とはいえ、翌日に重要なプレゼンがあれば徹夜で資料を作成します。

今でも22時はまだ多くの人が仕事をしていて、そこから各自のタイミングで帰ることが多いようです。

自分の収入基盤をつくる上でも、リスクなく起業を目指す上でも、副業で個人の事業資産を作るのは非常に魅力的な方法ですが、コンサルティングファームで働くとそのような時間はありません。

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意外と転職市場で人気がない

コンサル,転職

コンサルタントは(特に外資は)、パートナー以上にならないと45歳以降のキャリアパスが存在しません。

そこまでいける人はほんの一握りなので、必然的に転職を検討するしかないのですが、世間で認識されているほどコンサルタントは転職市場で引き手数多ではありません。

まず、どこのファームも人員を増やしているせいで、「元コンサルタント」の希少価値はなくなりました。

そして、コンサルタントはどうしても専門性という点において強みがありません。

「頭はいいけど具体的なスキルがない」という状況に陥りやすくなります。

そのため、コンサルティングファーム間で横に移動する転職が一番多くなっています。

PEファンドや大手事業会社の上位ポジションはそもそものパイが小さく、コンサルタントが多い現状では狭き門となっています。

そのため、年収や企業ブランドを維持しながら転職するのは難しくなっていて、次のキャリアに悩むコンサルタントが増えています。

それでもコンサルに就職・転職するメリットとは?

コンサル,メリット

コンサルへの就職・転職に対して否定的な私ですが、それでも行ってよかったと思うのは、

  • ビジネスの基礎スキルとマインドの圧倒的成長
  • 経歴の飾りとして有効
  • 起業後の収入源の確保

の3点です。

特に「起業後の収入源の確保」は大きなメリットです。

大きな声では言えませんが、、自分が前面に立ってプロジェクトを推進し、クライアントの決裁権者から信頼を得ていると、個人で案件を受けることができる場合があります。

私の場合は、コンサルティングファームを退職して起業した後も、ファーム時代のクライアント二社からそれぞれ月額30万円でコンサルティングの仕事を請け負っていました。

結婚して子供ができた直後に起業したので、これは本当にありがたかったです。

コンサル出身で起業した人は、あくまでコンサルタントとして独立した場合も、異業種で起業した場合も、最初はファーム時代のクライアントから仕事と収入を得る場合が多いです。

私はこの記事で「コンサルは起業に必要なスキルが身につかない」と言いましたが、それはあくまでWEBなどの他の領域で起業する場合であり、コンサル自体は非常に独立しやすい職種なのです。

最後に

コンサル,おもしろさ,やりがい

この記事では、コンサルというキャリアのデメリットをたくさん挙げてきました。

ただ、私が起業や副業でなんとかやってこれたのは、「リクルート時代の営業経験、コンサルで得たビジネススキル、独立当初のコンサルでの収入源確保」の3つのおかげです。

そして、コンサルという仕事は、いろんな業界に携わり、経営に関わるプロジェクトに参画できるので、仕事としておもしろいことに間違いはありません。

コンサルティングファームは長くいるにはデメリットが多いですが、一定期間働くのはすごくメリットが大きいです。

そういったところに魅力を感じるのであれば、コンサルティングファームに転職・就職するのはおすすめです。

コンサルティングファームへの転職に強いエージェントは以下の記事でまとめています。

よかったらぜひ読んでください。

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